好酸球性筋膜炎
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概要
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39歳の男性。荷物運搬の筋肉労作後に項部, 上背部に硬化性皮膚病変が生じ, 次第に腰部, 両前腕, 両下腿に拡大し両膝関節, 足関節の拘縮を伴った。レイノー現象, 内臓病変は認められない。末梢血好酸球の軽度の上昇(440/mm<SUP>3</SUP>), 病理組織学的に筋膜の著明な肥厚が認められ, 好酸球性筋膜炎と診断した。ベタメサゾン3mg/日の全身投与で皮膚硬化の軽快がみられず, 治療を中止。皮疹は無治療で10ヵ月後には色素沈着を残し自然消退した。本症例において病変部に著明な線維化, 小円形細胞, 好酸球および肥満細胞の浸潤を認め, この疾患の発症機序に好酸球, 肥満細胞が重要な役割を果たしていることが推測された。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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