薬剤刺激によってIFN‐γ産生がみられたチオラによる薬疹
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概要
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51歳の男性に生じたチオラ<SUP>®</SUP>内服後の薬疹について以下の検討を行った。同薬剤によるパッチテスト, リンパ球幼若化試験はいずれも陽性であった。組織学的には表皮基底層の液状変性が部分的にみとめられ, 真皮上層には血管周囲性のリンパ球や好酸球の浸潤とともにメラノファージがみられた。患者末梢血単核球を同薬剤と共に72時間培養した培養上清中には, IFN-<I>γ</I>活性がみとめられた。以上より本症例では患者末梢血に存在する薬剤特異的T細胞から産生されたIFN-<I>γ</I>が皮膚病変の発現に関与している可能性が示唆された。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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