多発性内分泌腺腫症2B型
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概要
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41歳の男性。小児期に口唇, 舌に径3mm前後の小結節が多発したが, 自覚症状がないため放置していた。40歳時に甲状腺の腫瘤とCEAの著明な上昇を指摘され, 種々の検査にて甲状腺髄様癌と診断された。患者は痩せ型で四肢の細長いMarfan様体型を示し, 口唇の肥厚, 眼瞼の翻転を伴う特異な顔貌を呈していた。口唇の多発性小結節は病理組織学的に粘膜神経腫であった。母親と弟は同様の体型, 顔貌で母親には舌, 口唇に多発性小結節がみとめられた。自験例は家族性であることと特徴的な臨床像より多発性内分泌腺腫症2B型(MEN: multiple endocrine neoplasia type 2B)と診断した。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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