IL‐1β治療が著効した菌状息肉症
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概要
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症例は71歳の女性。昭和50年頃に左大腿内側にそう痒を伴う紅斑が出現。その後上下肢と躯幹に紅斑と丘疹が出現してきたため平成4年6月24日九州大学医学部附属病院皮膚科を受診した。初診時は略全身に紫紅色の丘疹を伴った紅斑局面が散在し, 一部は融合して地図状を呈していた。上肢の丘疹を生検したところ病理組織学的に真皮から脂肪織にかけての異型リンパ球の瀰漫性浸潤がみとめられた。浸潤細胞はT細胞形質(CD 4陽性 helper/inducer)並びにOKla-1, Tac陽性で一部の細胞はKi-1も陽性であった。B1, B4はいずれも陰性であった。菌状息肉症と診断し治療としてIL-1<I>β</I>(大塚製薬提供)を週2日, 7.5×10<SUP>4</SUP>JRU/日皮下注射したところ皮疹の著明な改善をみとめた。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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