黒せん
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概要
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岡山で発症した黒癬の症例を報告した。患者は7歳の男児で, 左手掌の自覚症状のない類円形の茶褐色斑を主訴として来院した。1年ほど前に気付き, 徐々に拡大し直径9mmであった。同部の角層を擦過して得られた鱗屑のKOH標本にて真菌要素が多数みられ, 培養により黒色コロニーを形成した。病理組織標本では角層にPAS染色陽性の菌糸が観察された。以上より黒癬と診断した。イミダゾール系抗真菌薬外用が有効であった。黒癬は, 主として南アジア, アフリカ, 南アメリカなど熱帯, 亜熱帯地方に多い皮膚浅在性真菌症で, 日本ではまれである。今までに沖縄, 九州, 四国での報告が12例あるが, 本州での発症例はなく, 本症が初めてと思われる。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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