歯科金属アレルギーによると考えられるへん平苔せんより生じた有きょく細胞癌:
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概要
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58歳女子。頬粘膜に白色隆起局面, およびレース状白斑を認めた。また, 下口唇には亀裂, 痂皮局面, 大陰唇には疣状隆起局面, そして両下腿には疣状結節が認められた。組織学的に頬粘膜の皮疹は, 扁平苔癬およびそれより生じた有棘細胞癌と診断した。その他の皮疹も, すべて扁平苔癬の組織像を呈していた。これらの扁平苔癬は, 歯科金属パッチテスト所見などから歯科金属(アンチモン)アレルギーによるものと考えられた。自験例は, 歯科金属アレルギーによると考えられる扁平苔癬が, 頬粘膜, 下口唇, 陰部および下腿にみられ, 頬粘膜の病変からは有棘細胞癌が生じた症例である。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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