RA因子陽性で高度な関節症状を伴ったベーチェット病
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概要
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28才女子。発熱·口腔内アフタ·外陰部潰瘍および関節痛を主訴に入院。下腿の結節性紅斑様皮疹の既往あり。眼症状は認めない。入院時, 舌尖にアフタ性潰瘍を1個, 外陰部に穿掘性の潰瘍を認め, 左2·3指PIP関節および両手関節に腫脹を認めた。検査上白血球数の増加, 血沈の亢進·CRPの上昇を認めた。針反応陽性。RA2+, RAHA80×。HLA B5陽性。関節のX線所見では, 左2·3指PIP関節, 両手関節に著明な軟部組織の腫脹と関節腔の狭小化, 骨破壊像を認め, 手関節では強直性関節炎の像を呈した。両膝関節·左足関節部でも軽度であるが同様の変化を認めた。RAと鑑別し難い関節症状を合併した不全型ベーチェット病と診断した。サラゾピリン, アスピリン, プレドニゾロンの投与にて関節症状, 粘膜症状ともに軽快した。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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