パルス療法が奏効した皮膚筋炎の3例
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概要
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発症早期の皮膚筋炎2例および慢性に経過中急性増悪した同症1例にパルス療法を施行し, きわめて良好な成績を得た。症例1: 51才男子。胃癌の合併, 著明な筋力低下および嚥下障害を認め, 難治で増悪したため, メチルプレドニソロンによるパルス療法3クールを施行し, 酵素学的所見, 筋力, 嚥下障害などの症状がいずれも軽快, 日常生活に支障がない程度にまで回復した。症例2: 53才女子。約2ヵ月前より発症した早期例であるが, 寝返り困難なほどの著明な筋力低下が認められ, 症例1と同様にパルス療法を施行, 臨床所見および酵素学的検査成績に著明な改善が認められた。症例3: 53才女子。発症後3年間コルチコイド内服治療を受け, 慢性に経過中急性増悪し, 筋原性酵素の上昇や歩行困難が著明となつたためパルス療法を施行, 症例1, 2とほぼ同等の効果が得られた。パルス療法は以上のような重篤な皮膚筋炎に有用な優れた治療法と考える。
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日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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