耳下腺混合腫瘍
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概要
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56才男子の右耳前部に発生した耳下腺多形腺腫の1例を経験した。電顕的にその起源細胞を検討したが, 従来唱えられていた筋上皮細胞説を積極的に支持する所見はえられなかつた。すなわち, 腫瘍細胞内に細線維を, また周囲に基底膜様構造をみるものもあつたが, 筋上皮細胞の特徴とされているdense patchは見出されなかつた。また一部の報告にあるような分泌顆粒を有する細胞も認められなかつた。われわれは本腫瘍の起源はきわめて未分化な, しかし多分化能をもつ"blast cell"と想定することが, 臨床像, 組織像, 電顕所見などを説明する上で有利ではないかと考えた。なお, 間質の粘液腫様変化は腫瘍細胞内に多発する嚢胞内容との連続性が認められたことから腫瘍細胞由来の物質と考えた。
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日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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