組織学的に病巣の範囲を検討した腋窩および外陰部Paget病の4例:
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概要
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59才女子, 66才男子, 79才男子の外陰部, 75才男子の腋窩部に生じた乳房外Paget病の4例について, 健常皮膚を3∼4cm含めて切除した標本を組織学的に検討した。切除組織を短冊形に分割して連続切片を作製し, Paget細胞の広がりと深さを確認しmapを描き, 肉眼的に認められた病巣と比較した。その結果, 組織学的に認められる病巣は肉眼で認められる病巣と一致せず, しばしば後者をこえて腫瘍細胞が分布し, 不連続に見られることもあつた。このような傾向はとくに女子外陰部Paget病の症例に著明であつた。また, 仔細に観察するとしばしば毛包, エクリン汗管にPaget細胞が見られ, これが将来進展して面皰癌となるものと思われた。
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日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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