成人T細胞白血病の2例
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概要
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1) 皮疹を伴う成人T細胞白血病(ATL)の2例(症例1: 53才男子, 症例2: 62才男子)を報告した。2) 皮膚症状として症例1に躯幹の多発性丘疹, 症例2に全身の多発性小結節を認め, 末梢白血球数はそれぞれ108,000/mm<SUP>3</SUP>(異常細胞94%), 29,800/mm<SUP>3</SUP>(87%)であつた。異常細胞のほとんどはE-rosette陽性を示した。3) 電顕的にATL細胞の主体は8-10<I>μ</I>の小型異常リンパ球で, (1)small cell variant Sézary細胞に類似する, (2)核小体を有する細胞が多い, (3)clustered dense bodiesを有する細胞が多い, (4)classical Sézary細胞はほとんど認めないなどの所見を得た。4) 経過と予後: 症例1は化学療法中カリニ肺炎を併発したが軽快, 発症後約2年間完全寛解状態, 症例2は化学療法中, 汎発性帯状疱疹および肺炎を併発し全経過約8ヵ月で死亡した。
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日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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