ベーチェット病における自己白血球呑食に関する研究
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概要
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ベーチェット病患者で関節炎を併発している場合滑液中(7症例, 12検体)に白血球を呑食する単核性細胞が出現する。この呑食細胞はライター細胞に酷似し, 大形の単核性細胞が1個ないし数個の多形核白血球を細胞質内に取りこんだものである。それら白血球の核は濃縮し球状に変性したものが多い。しかし慢性関節リウマチ(7症例9検体の中1検体を除く)や変形関節症(2症例)で白血球呑食細胞の出現をみなかつた。自己白血球呑食細胞を実験的に再現すべく, ベーチェット病患者末梢血にLE細胞検査の茶こし法を行ない, 最終段階で<I>E. coli</I>由来LPSを作用させたところ10中2検体に白血球呑食細胞の出現が観察された。さらに家兎膝関節腔にLPS(50<I>μ</I>gおよび10<I>μ</I>g)を注入, 24時間後の滑液を鏡検したところ白血球呑食細胞の生成をみた。なお最近経験したライター病滑液中に白血球呑食細胞が観察され, 前述の白血球呑食細胞とライター細胞とは同一であることが判つた。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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