RASTによるペニシリンおよびセファロスポリンアレルギーの検討
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概要
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RAST法によるペニシリンおよびセファロスポリンアレルギーの<I>in vitro</I>診断法に対する有用性,およびこれら両薬剤間の交差感作を,同薬疹例なしい疑診例35例について検討した。蕁麻疹型薬疹の9例では,5例(55.6%)にRAST陰性であり,RAST法のこの型の薬疹への応用は,十分に有用と考えられた。播種状紅斑丘疹型薬疹の20例では,RASTは全例に陰性であり,RAST法のこの型の薬疹への応用は,不適当と考えられた。多形紅斑型薬疹の2例では,RASTは陰性であつたが,この型に関しては今後症例を重ねて検討する必要があると思われた。RAST陽性の蕁麻疹型薬疹5例中3例において,ペニシリンおよびセファロスポリンに対する交差感作が認められた。RAST陽性の5例中2例に血清総IgEの高値を認めたが,他3例はほぼ正常値であつた。RAST値の推移を換索した3例において,RAST値は経時的に減少する傾向を示した。
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日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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