原発性胆汁性肝硬変患者にみられた白斑を合併した黄色腫
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概要
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40才女子の原発性胆汁性肝硬変患者に黄色腫の出現をみ,続いて白斑の合併を来し,原疾患の寛解に伴う高脂血症の正常化により,黄色腫の縮小,および消退をみた1例を経験した。黄色腫は,扁平黄色腫,およびそれらが融合して大小の局面を形成したと思われるもの,nodular xanthoma,歯肉の黄色腫,手掌線状黄色腫,眼瞼黄色腫など多彩な形態を呈したことより,原発性胆汁性肝硬変によるものと考えた。白斑の合併に関しては,小児期より額部に白斑を有していたこと,黄色腫に伴い好んでその部に一致して出現したこと,電顕における表皮内メラノサイトに多量の脂肪滴が取り込まれていることから,黄色腫に伴うメラノサイトの傷害が,白斑を誘発したもつとも可能性のある原因と考えた。
- 日本皮膚科学会西部支部の論文
日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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