皮脂の分析:第2報: 進行性指掌角皮症の手掌皮脂のガスクロマトグラフィーおよび薄層クロマトグラフィーによる分析
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概要
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アセトン拭き取り法で25例の正常人男性, 29例の正常人女性, 85例の進行性指掌角皮症(KTPP)の左右手掌皮脂を採取し, 薄層クロマトグラフィーおよびガスクロマトグラフィーで, 脂質分析, 脂酸分析を行なつた。C16-0(パルミチン酸)は正常人男性, 正常人女性, KTPPともにもつとも高い値を示しているが, 左右手掌とも, だいたい一定しているのにたいしてC16-1(パルミトオレイン酸)に変動がみられ, その結果として, C16-1/C16-0比は正常人男性, 正常人女性, KTPPの順に高値を示すような傾向が認められた。この傾向は左右手掌ともに認められた。逆にC18/C16比, C14-0/C16-0比, C18-0/C16-0比はKTPP, 正常人女性, 正常人男性の順に高値を示すような傾向が認められ, KTPPと皮脂の性状の変化になんらかの関連があるものと考えられる。
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日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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