ピマフシン軟膏による皮膚刺激症状について:―とくにピマリシン軟膏基剤による貼布試験を中心として―
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概要
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皮膚カンジダ症が最近増加し,昭和47年県立広島病院皮膚科外来患者のうち皮膚カンジダ症は97例で3%にあたり,乳児のカンジダ症の比率が増加した。ピマフシン軟膏基剤,ピマリシン2%,白色ワセリンにて健康成人76名に貼布試験をおこない, positive reactionをみたものは48時間後ピマリシン2%による2名で,そのほかはすべてnegativeであつた。26例のカンジダ症を有する乳児に同様の貼布試験をおこないpositive reactionを48,72時間後に,P軟膏基剤で1例,ピマリシン2%で2例にみとめ,72時間後にはピマリシン2%で2例にみとめた。現在のところピマフシン軟膏による刺激症状はほとんど一次刺激によるものと思われるが,将来allergicな症例も発生が予想される。
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日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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