長崎地方の皮膚真菌症:—長崎大学外来における3年間の総計的観察—
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概要
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昭和40年1月より42年12月にわたる3年間のわが教室における皮膚真菌症患者は614名で,外来患者総数7,588名の8.17%であつた。病型別では白癬が8.71%で一番多く,カンジダ症4.6%,癜風5.8%,スポロトリコージス0.5%,紅色陰癬,黒色分芽菌症0.2%であつた。年令別では全体的には20才台にピークがあるが,女性が20才台にきわめて高いピークを示し,以後目立つて減少を示すに対し,男性では40才台にピークがあり,それ以後もあまり減少を示さない。季節では7,8月を中心にその前後に多くみられている。性別では癜風は圧倒的に男性に多く,白癬も1.4倍に男性に多いが,カンジダ症は逆に1.4倍に女性に多くみられた。菌種では猩紅色菌がもつとも多く,ついで趾間菌,鼠径表皮菌,石膏様小胞子菌,菫色菌,鉄錆色菌をみている。
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日本皮膚科学会西部支部 | 論文
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