エンテロウイルス71受容体 SCARB2の同定
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概要
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エンテロウイルス71 (EV71) やコクサッキ-ウイルスA16 (CVA16) はピコルナウイルス科エンテロウイルス属species Aに属し,ヒトの手足口病の原因となる.しかしEV71のみが稀に無菌性髄膜炎,脳炎,急性弛緩性麻痺,神経原性肺水腫などを併発することがあり,神経病原性の強いウイルスとして大きな問題となっている.我々はヒトRD細胞はEV71に感受性で,マウスL929細胞にはほとんどウイルス感受性がないことを利用し,RD細胞DNAをL929細胞にトランスフェクションしEV71感受性を獲得した細胞株を樹立した.この細胞株のうちの一つに導入されたヒトDNAをマイクロアレイ法で同定し,その遺伝子産物scavenger receptor B2 (SCARB2) がEV71受容体として機能することを示した.本稿では同定の結果,それに至るまでの研究の経緯や方法論について概説する.
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