パラミクソウイルスの出芽機構
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概要
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エンベロープウイルスの出芽機構についての理解は，出芽の原動力となるマトリクス蛋白質やGag蛋白質にL-ドメインモチーフが同定されて以来，劇的に深まった．これらのウイルス蛋白質は，L-ドメインを介して，宿主のエンドサイトーシスや多小胞体（MVB）ソーティングに関与する分子と相互作用し，また多くのウイルスの出芽が，MVBソーティングの最終段階で働くVPS4の機能に依存的であることから，これらの宿主側の機能が，効率的なウイルスの出芽に共通して利用されていることが明らかとなってきた．しかし，L-ドメインが未同定であったり，MVBソーティング機構の関与が不明であり，出芽機構が明らかにされていないウイルスも数多く存在する．この様なウイルスのうち，パラミクソウイルスの出芽について，最新の知見を加えながら解説する．
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