頸部外切開を要した再発性喉頭のう胞の1例
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概要
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症状を有する喉頭のう胞は,比較的まれな疾患である。しかし,増大すれば窒息の危険性もあり,治療法の選択では難渋する。今回われわれは,呼吸困難を生じ,経口腔的開放術のみでは再発を繰り返し,頸部外切開によるのう胞摘出を要した喉頭のう胞の1例を経験したので,報告する。症例は65歳男性で,平成15年と19年に,喉頭のう胞の腫脹による呼吸困難に対して,気管切開術と経口腔的切開開放術を受け,症状軽快後気管切開孔は閉鎖されていた。平成20年に呼吸困難・嚥下障害で当科受診し,のう胞腫脹による気道狭窄を認め,緊急気管切開術・経口腔的生検および開放術を施行した。病理結果は悪性ではなく,他疾患合併のため経過観察中,再増大してきたため,平成21年に全身麻酔下で頸部外切開によるのう胞摘出術を施行した。のう胞は周囲組織と癒着しており,甲状軟骨を鉗除し,視野を確保し摘出した。病理結果はlymphoepithelial cystであった。術後一過性嚥下障害を認めたが,気管切開孔を閉鎖し,のう胞再発は認めず経過良好である。
- 特定非営利活動法人 日本気管食道科学会の論文
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会 | 論文
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