頸部襟状切開により摘出した縦隔内甲状腺腫の2例
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概要
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頸部伸展・頸部襟状切開にて摘出できた縦隔内甲状腺腫の切除例を報告する。【症例1】75歳女性。胸部異常陰影にて紹介。気管は右側に圧排され,甲状腺左葉下極から中縦隔に進展する7 cm大の充実性腫瘤を認めた。腫瘤の下縁は大動脈弓の高さであった。頸部襟状切開にて摘出手術を行った。腫瘍と甲状腺との連続は認めなかった。腫瘍は周囲組織から容易に剥離可能で頸部からのアプローチのみで切除できた。【症例2】48歳男性。胸部異常陰影にて紹介。右上縦隔に異常陰影を認め,気管を左側に圧排。甲状腺右葉下極から中縦隔に進展する9 cm大の充実性腫瘤を認めた。腫瘤は左腕頭静脈の背側を通過して縦隔内に進展し,下縁は奇静脈の高さであった。同様に頸部襟状切開にて摘出手術を行った。鈍的剥離によって容易に頸部に脱転され,頸部からのアプローチのみで甲状腺右葉と腫瘍を切除できた。2例とも術後経過は良好であり,病理検査でどちらも腺腫様甲状腺腫と診断された。
- 特定非営利活動法人 日本気管食道科学会の論文
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会 | 論文
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