320列高速多列面検出器CTによる小児気管支異物の診断
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概要
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320列高速多列面検出器CTを小児の気管支異物の診断に使用した。本機は0.5 mm·320列の面検出器が,1回転あたり最速0.35秒で回転し,最大160 mm幅を1回転のみで撮像することが可能である。そのため画像内の全部分に時相差がなく,また連続回転により時間的に連続する立体画像データを得ることが可能である (4DCT) 。対象は,気管支異物を強く疑った幼児4名である。機器は東芝Aquilion ONE®を使用し,多断面再構成像 (MPR) および三次元再構成画像 (3DCT) を作成した。予め観察した1呼吸分の連続4DCT動画も作成した。本機により,薬物睡眠無しでの超短時間での撮影が可能であった。静止画においては,従来回避不可能だった,呼吸や心拍動に伴うモーションアーチファクトが完全に消失したため,画像の連続性や末梢気管支の描出能が飛躍的に改善した。そのため微細・複数の異物の診断の確実性が非常に高まった。4DCTでは,動的な観察により異物介在部位や肺の生理学的な状況を視覚的に解りやすく画像化した。すなわち,肺の機能診断にもCTが応用できた。被曝量は,認容できる量であった。本機は新しい肺気管支領域の画像評価ツールとして非常に期待できる。
- 特定非営利活動法人 日本気管食道科学会の論文
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会 | 論文
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