当科における気管切除症例の検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
気管に発生または浸潤した悪性腫瘍に対し,当科で気管切除を施行した8症例につき検討した。病態は4例が原発性気管癌,4例が甲状腺癌気管浸潤で,病理組織診断は気管癌が腺様嚢胞癌2例,扁平上皮癌と粘表皮癌が各1例,甲状腺癌は4例とも乳頭癌であった。原発性気管癌の術式は4例全例で気管喉頭合併切除が行われ,3例が前腕皮弁,1例が遊離空腸で再建,気管切除範囲は5~8気管輪であった。甲状腺癌気管浸潤では2例で気管環状切除と端々吻合,2例で気管部分切除と前胸壁皮弁,耳介軟骨を用いた2期的再建を行い,気管の切除範囲は4~6気管輪であった。気管癌の4例中3例が無再発生存,1例が他因死,甲状腺癌は4例中3例が無再発生存,1例が遠隔転移で死亡しており,全例で局所は制御され呼吸困難の残存した症例はなかった。気管の悪性腫瘍の治療においては,局所制御と気道狭窄の回避のため,気管切除と再建を含めた手術を積極的に行うことが重要と考えられた。
- 特定非営利活動法人 日本気管食道科学会の論文
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会 | 論文
- Autopsy Cases of 14 Children with Foreign Bodies in the Airway.
- タイトル無し
- Symposium 1:Pathophysiology of the hypopharynx and esophagus in the geriatric age group. A. Surgical treatment for the aged patients with cancer of the thoracic esophagus.
- Endoscopic Surgery. Thoracoscopic Surgery for Esophageal Submucosal Tumors.
- Glottic Closure for the Treatment of Recurrent Aspiration Pneumonia in Severely Handicapped Young Persons.