当科における喉頭外傷例の臨床的検討
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概要
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喉頭外傷は,障害の部位,程度,受傷からの期間等により治療法が異なり,一貫した対応法がないのが現状である。今回過去12年間に当科を受診した喉頭外傷40例を急性期群15例(受傷から14日以内に受診),慢性期群25例(受傷から15日以降に受診)にわけ,それぞれTroneらによるGroup1から4までの重傷度分類を用いて検討した。年齢は19~63歳,平均34.3歳であった。Group1~4はそれぞれ10例,12例,13例,5例であった。急性期群の15例中,4例にステロイドの全身投与を行った。急性期群で気管切開を施行した例は認めなかった。慢性期群の25例中,12例が急性期に他院で気管切開を施行された。内訳は,Group2で2例,Group3で5例,Group4で5例であった。慢性期群25例のうち,10例に対して機能再建手術を行った。うち術後も3例で気管孔が開存しており,3例ともGroup4症例であった。軽症例では機能改善が得られた例も認めたが,Group4では喉頭機能再建が困難であった。症例ごとに喉頭の状態を適切に評価し,慎重な治療計画を立てることが重要である。
- 特定非営利活動法人 日本気管食道科学会の論文
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会 | 論文
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