下咽頭癌の治療戦略 下咽頭癌の早期診断の可能性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
下咽頭癌の多くは進行癌になるまで症状がでづらく, 結果的に最初の診断時でも進行癌として診断される割合 (70~80%) が多い。しかしながら, upper aerodigestive tract等の扁平上皮癌治療の既往のある症例等, ハイリスク症例に対して内視鏡を用いたスクリーニングをすることで早期下咽頭癌が診断される可能性がある。当院では食道癌症例に対して定期的に頭頸部癌のスクリーニングを行っている。この報告の目的は食道癌症例の治療前後に定期的頭頸部癌スクリーニングを行い, 早期下咽頭癌診断に有効であるかを検討することである。1995年5月から2003年12月までに当院で診断治療された1,790例の食道癌症例を対象とした。これらの80症例に下咽頭癌が重複していた。下咽頭癌による自覚症状がなく, 定期的頭頸部癌スクリーニングで診断された症例は63例であった。これらの臨床stageはstage I : 43例, stage II : 14例, stage III : 3例, stage IV : 3例であった。stageIとIIを併せた症例は63例の90.5%にあたる57例に認められた。食道癌症例を定期的に頭頸部癌スクリーニングすることで早期の下咽頭癌が診断可能であった。
- 特定非営利活動法人 日本気管食道科学会の論文
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会 | 論文
- Autopsy Cases of 14 Children with Foreign Bodies in the Airway.
- タイトル無し
- Symposium 1:Pathophysiology of the hypopharynx and esophagus in the geriatric age group. A. Surgical treatment for the aged patients with cancer of the thoracic esophagus.
- Endoscopic Surgery. Thoracoscopic Surgery for Esophageal Submucosal Tumors.
- Glottic Closure for the Treatment of Recurrent Aspiration Pneumonia in Severely Handicapped Young Persons.