新興呼吸器ウイルス感染症とその対応
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概要
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近年, 新興呼吸器ウイルス感染症であるSARS, 高病原性鳥インフルエンザH5N1がアジア地域を中心に流行し, この地域における今後の健康危機管理の必要性が指摘されている。このような感染症アウトブレイクを速やかに察知し, 原因を究明する共通のサーベイランス情報ネットワークとしてグローバル感染症警報・対応ネットワーク (GOARN) が構築されている。GOARNの目的は, 感染症の国際的拡散の防止, 迅速かつ適切な技術支援の提供, 長期間の感染流行に対する備えと能力構築に貢献することである。感染症アウトブレイクに対する速やかな対応を可能にするためには, WHOを中心とした人材支援ネットワークを構築する必要がある。すなわち, 国別に感染症コンロール医師・看護婦を事前登録し, WHO主導の研修後に国際感染症対策に備える。感染症アウトブレイク発生時には, これらの登録メンバーは現地に速やかに派遣され, WHOの適切な調整のもとに感染症対策を実行する。このような感染症アウトブレイクに対する準備は, 地域レベルにおける感染症アウトブレイクの国際的な拡散を防止し, 国際感染症の危機管理に重要な役割を果たすものと期待される。
- 特定非営利活動法人 日本気管食道科学会の論文
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会 | 論文
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