食道頭頚部重複癌発生要因の検討
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概要
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食道癌は頭頸部癌との重複が多いことが知られているが,その原因についてはいまだ十分に解明されていない。今回われわれは,喫煙量(Brinkman index: BI),飲酒量(sake index: SI),human papilloma virus (HPV),癌関連遺伝子(p53,pRb,p16),アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)が食道癌と頭頸部癌との重複癌の発生に関与しているかどうかを食道癌単独症例と比較検討した。その結果,BI,SI,食道内多発癌は重複癌症例で有意に多かった(p<0.01)。HPV陽性率,p53,pRbおよびp16の発現に有意差は認められなかった。 ALDH2遺伝子欠損は重複癌症例では26例(78.8%),食道癌単独症例では17例(53.1%)に認められ,重複癌症例が有意に高率であった(p<0.05)。以上より,喫煙,飲酒およびALDH2遺伝子欠損が食道頭頸部重複癌の発生に有意に関連していることが確認された。
- 特定非営利活動法人 日本気管食道科学会の論文
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会 | 論文
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