地震後の降雨による斜面崩壊発生機構に関する実験的検討
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概要
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兵庫県南部地震後の降雨により発生した崩壊地の多くは,地震時に地震動の影響を受けたにもかかわらず崩壊には至らなかった斜面が,その後の降雨の影響を受けて崩壊したものであった.本研究では,地震後の降雨により発生した斜面崩壊地に地震動が及ぼす影響として土の強度特性に着目し,一面せん断試験機ならびに繰返し三軸圧縮試験機を用いた実験的検討を行い,地震後の降雨による斜面崩壊発生メカニズムの考察を行った.その結果,繰返し荷重載荷ならびに水浸に伴う飽和度上昇により,土の粘着力が低下することが分かった.このことから,崩壊メカニズムとしては,地震動による土粒子間の骨格構造の破壊に伴う粘着力の低下と,その後の降雨による飽和度の上昇に伴う見かけの粘着力の低下により,せん断強度が大きく低下したことが考えられる.
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