沿岸波浪計による津波来襲前の水圧変動観測
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概要
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本稿は,全国沿岸の浅海域に設置されている海底設置式波浪計の水圧変動計測センサーが捉えた,2005年宮城県沖の地震と2007年能登半島地震による近地津波来襲に先立つ短周期水圧変動観測記録を紹介するものである.短周期水圧変動は,津波が来襲する数分から数十分程度前に,近傍で観測された地震動とほぼ同時刻に観測されたが,その継続時間は地点毎に大きく異なり,地震動と同程度かそれより長かった.周波数スペクトルの解析結果では,短周期水圧変動は,近傍の地震動と概ねよく対応し,時間の経過と共にピークが徐々に低周波側にシフトする現象が見られた.浅海域沿岸波浪計による短周期水圧変動観測は,津波来襲前に地震が海水に及ぼす影響を直接検知するものであるため,既存観測網と情報システムの改良による津波防災への応用が期待される.
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