酸化鉄コーティング種子における種子予措が湛水直播水稲の出芽・苗立ちに及ぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
寒冷地においてエアーアシスト条播機と酸化鉄コーティング種子を利用した水稲直播栽培法を確立する目的で, 催芽種子を利用した酸化鉄コーティング直播の出芽・苗立ちを圃場・機械播種条件で検討すると同時にポットで詳細に評価した.また,催芽種子を利用した酸化鉄コーティング直播の出芽・苗立ちをさらに早める目的で,コーティング後加温処理に着目し,コーティング後加温処理した種子の播種機通過処理が出芽・苗立ちに及ぼす影響およびコーティング後加温処理した種子の低温貯蔵性について検討した.その結果,北陸のような播種時期が冷涼となる地域での酸化鉄コーティング直播栽培では,催芽種子を利用することによって出芽が早まって出芽・苗立ち率も向上し,初期生育量も確保しやすいことが示唆された.一方,酸化鉄コーティングした催芽種子をエアーアシスト条播機で播種する場合,コーティング後加温処理した種子では播種機通過による損傷は著しく大きく,低温密封貯蔵期間中に発芽率も早期に低下したことから,酸化鉄コーティング直播栽培へのコーティング後加温処理の導入は難しいと判断された.
- 日本作物学会の論文
日本作物学会 | 論文
- レイメイとキヨニシキの出葉特性に関する二, 三の知見
- 91 冷害実験装置による水稲の冷害再現試験
- 水稲機械移植栽培の作期と生育収量について
- 42 低水温処理が水稲の生育収量ならびに根の機能におよぼす影響 : 3. 不稔発生様相等に現れた苗間の差異
- 機械移植による晩植水稲の生育相 : 第2報 出穂および諸形質への影響