高齢者の強直脊椎に合併した椎体骨折の治療経験
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概要
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強直脊椎は比較的軽微な外力でも椎体骨折を受傷し易く,その力学的特殊性から骨癒合が得られにくく治療に難渋することがある.今回我々は 強直脊椎に合併した椎体骨折に対し観血的治療を行い良好な成績を得たので報告する.症例は5例(男性:2例,女性:3例,受傷機転;転倒:4例,転落:1例,受傷レベル頸椎2例 胸椎1例 胸腰椎1例 腰椎1例.全例後方固定術(うち2例は椎体形成術追加)を施行し,良好な固定性が得られた.本症例は軽微な外傷を機転とした骨粗鬆性圧迫骨折と診断され,安静臥床を中心とした保存療法が取られがちである.レントゲンによる不安定性の評価が難しいこともあり遅発性に転位や脱臼を生じることがある.CTやMRIで早期に正確な診断をおこない,可能な限り強固な内固定を第一選択とすべきである.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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