Phalangeal Microgeodic Syndromeの治療経験
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概要
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【はじめに】Phalangeal microgeodic syndrome(以後PMS)は寒冷期に手指・足趾に紡錘状腫脹,疼痛を来たす比較的稀な疾患である.今回,手指に発症したPMSの2例を経験したので報告する.【症例】〈症例1〉10歳男児.2月中旬より左小指中節部の腫脹,疼痛を主訴に同年3月当科紹介受診.X線像にて骨吸収像を,MRIにて骨髄浮腫性変化を認めた.確定診断目的に切開生検施行.細菌培養検査では陰性,病理検査にてPMSと診断した.5カ月後に手指の腫脹及び骨変化は改善した.〈症例2〉8歳女児.2月下旬より右小指中節部の腫脹,疼痛を主訴に同年4月当科紹介受診.症例1と同様の症状及び画像所見であり,PMSと診断した.経過観察のみで5カ月後に症状は改善した.【考察】PMSは寒冷刺激による一過性骨内微小循環障害と考えられ,自然治癒し予後は良好である.寒冷期にX線像にて骨吸収像を伴う手指・足趾の腫脹に遭遇した場合,本疾患を鑑別疾患の1つとして考慮すべきである.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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