胸腰椎固定術における至適角度の検討:―立位,座位における胸腰椎alignmentを参考にして―
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概要
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【目的】胸腰椎固定術をする際にどの角度に固定するのが至適なのかについては明確な答えが無い.一般的な側臥位の正常矢状面アライメントを参考にするが個人差があり,立位,座位などによっても変化する.脱臼骨折による下肢完全対麻痺の症例など車椅子生活が主になる場合は座位生活がしやすい角度に固定するのが良いのではと考えた.正常矢状面アライメント(立位,側臥位,座位)を参考に胸腰椎固定術における至適角度について検討した.【対象】腰痛,下肢痛を主訴に一般外来を受診した15歳~49歳の患者20名のX線を撮影し検討した.脊椎骨折歴,分離症,側弯症などは除外した.【結果】胸腰椎移行部(Th 11-L2)の平均後弯角は臥位0.9°座位1.2°立位0.1°で個人差が大きかった.腰椎(L4-S1)の平均前弯角は臥位22.2°座位11.4°立位26.4°であった.立位前弯角と座位前弯角の差は平均14.9°で,胸腰椎移行部に比べると大きな可動域を認めた.
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西日本整形・災害外科学会 | 論文
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