胸腰椎破裂骨折に対する手術方法の検討(前方除圧固定術と後方固定術の比較)
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概要
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胸腰椎破裂骨折に対する前方除圧固定術(A群)と後方固定術(P群)の治療成績を比較検討し報告する.対象はA群15例,年齢平均44.1歳,経過観察期間平均29.1カ月,全例金田デバイスを使用した.P群20例,年齢平均40歳,経過観察期間20.2カ月,2above-1below固定とし後方骨移植を行った.検討項目は手術時間,出血量,周術期合併症,神経症状の変化(改良型Frankel分類),最終観察時の疼痛評価(Denis pain scale),局所後彎角の推移である.A群で手術時間は有意に長く出血量は有意に多かった(P<0.0001).周術期合併症はA群に後腹膜膿瘍を1例,P群に下肢静脈血栓症を1例に認めた.神経症状の変化および疼痛評価では有意差を認めなかった.局所後彎矯正損失はA群2.2度,P群4.7度と有意差を認めた(P<0.05).P群はA群よりもやや矯正保持の面で劣るが侵襲がより小さいため後方固定を第1選択とし適宜前方支柱再建を考慮するのが望ましい.
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西日本整形・災害外科学会 | 論文
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