当院における外傷性股関節前方脱臼の治療経験
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
外傷性股関節前方脱臼は比較的まれな外傷である.今回我々が経験した5例に文献的考察を加え報告する.対象は2000年から2011年までの12年間に治療を行った5例である.受傷時年齢は38歳から77歳で平均49.4歳,性別は全例男性であった.脱臼型はEpstein分類による恥骨上脱臼で骨折のないtype I Aが2例,恥骨上脱臼で寛骨臼骨折のあるtype I Cが1例,閉鎖孔脱臼で骨折のないtype II Aが2例であった.受傷原因は屋内での転落・転倒が各々1例,交通事故が2例,落下した重量物に挟まれての受傷が1例であった.5例とも受傷後早期に静脈麻酔下に徒手整復を行うことで容易に整復位を獲得することができた.整復後10日で自己退院した1例を除いた4例の経過観察期間は2カ月から1年7カ月で平均12カ月であった.1年6カ月以上経過観察可能であった2例では合併症の発生は認めなかった.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
- 多数の米粒体を含んだ慢性関節リウマチ性肩峰下滑膜嚢炎の2症例
- 固定足の踏下圧について-1-
- 超音波検査による深部静脈血栓症に伴う血行動態の検討
- Von Recklinghausen病に合併した胸腔内髄膜瘤の2例
- 頸骨ACL付着部骨折に対する鏡視下骨接合術の経験