呼吸困難および嚥下困難になった前縦靭帯骨化症の1例
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概要
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【はじめに】頸椎前縦靭帯骨化症(以下OALL)は外来診療において,ほとんどは無症状であることが多いが,今回我々は前縦靭帯骨化により嚥下・呼吸困難を呈した1症例に対して外科的治療を行い,良好な結果が得られたので若干の文献的考察を加え報告する.【症例】74歳男性,嗄声を主訴に近医を受診,レントゲンにてOALLをみとめ,経過観察するも症状増悪し,呼吸困難および嚥下不能となり,気管切開・経鼻胃管留置される.レントゲン・CTにて第2頸椎から第1胸椎にかけて連続性のある高度のOALLをみとめた為,頸椎前方アプローチにてOALLを切除した.術後早期より呼吸・嚥下機能回復し,現在は日常生活を送っている.【考察】高齢者の呼吸障害の鑑別診断の1つとして念頭に置くべきであり,患者の生活の質を考慮すると適切な時期に積極的に骨切除による除圧を行う必要があると思われる.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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