鎖骨遠位端骨折に対するCWプレートの小経験
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概要
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CWプレートは,鎖骨遠位端骨折に対して,6本のロッキングスクリューと,3本のケーブルを用いることで遠位骨片に対し強固な固定性が得られることを特徴としている.今回本機種で骨接合術を行った3例について検討した.対象は2011年に手術を施行した3例とした.全例男性で,平均年齢58.3歳であった.骨折型はCraig分類type1:1例,type2a:2例であった.比較対照群として2007-2010年にScorpionプレートを用いて手術を施行した9例を用いた.調査項目は最終調査時の骨癒合の状況,肩関節JOA scoreを用いた臨床成績,術後合併症とした.CW群で全例に骨癒合を認め,SP群で9例中8例に骨癒合を認めた.平均骨癒合期間はCW群で5.3カ月,SP群で5.5カ月であった.最終診察時のJOA scoreはCW群で平均96.3点,SP群で平均98.6点であった.術後合併症はSP群で1例にプレートの脱転を認めた.両群ともに良好な成績であったが,プレート脱転の観点からはCWプレートは小骨片に対し強固な固定性を得ることができ,Scorpionプレートの短所を補える有益な内固定材と思われた.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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