小児前腕骨骨幹部骨折の治療成績
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概要
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小児前腕骨骨折は保存的治療が原則であるが,両骨骨幹部骨折症例では,良好な整復位の獲得が困難な場合が多い.今回我々は,2000年1月から2010年12月までに全身麻酔下に徒手整復または観血的治療を施行した15歳以下の前腕両骨骨幹部骨折19例を対象とし,治療成績を検討したので報告する.症例は男児14例,女児5例,平均年齢は8.6歳(2~14歳),患側は右10例,左9例であった.平均経過観察期間は6.5カ月(3~16カ月)であった.治療法は経皮的鋼線刺入固定が16例,プレート固定が1例,徒手整復のみが2例であった.骨癒合は平均10.3週(3週~26週)で得られ,K-wireの骨端線貫通による成長障害や変形の発生はなかった.GraceとEversmannの評価基準による治療成績は全例優であったが,年長児に髄内釘固定を行い骨癒合が遷延したものが1例,外傷後の再骨折が2例あった.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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