骨粗鬆症を伴う胸椎・腰椎椎体骨折に対する椎体形成・制動術の併用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
骨粗鬆症を伴う胸椎・腰椎の椎体骨折に対する手術治療でinstrumentを使用した強固な固定は手術侵襲の大きさや術後screwの引き抜きの可能性が危惧される.新しい試みとして,2006年より椎体形成術にsemi-rigid systemを用いた制動術を併用し,良好な臨床成績が得られているので報告する.対象は9例,(女性8例,男性1例).手術時平均年齢は71.7歳(62-78歳),術後追跡期間は平均18.8ヵ月(7-44ヵ月).罹患高位は胸腰椎4例,腰椎5例.術前の臨床症状は腰痛および両下肢痛が各々9例,下肢麻痺7例であった.障害老人の日常生活自立度判定基準ではC2 2例,C1 2例,B2 3例,A1 2例.合併症はうつ状態6例,関節リウマチ2例,糖尿病1例,腎透析1例であった.術後追跡期間内でのX線画像上,椎体形成の圧潰がみられるが,screwの引き抜きや弛みはみられていない.疼痛は全例消失,日常生活自立度は全例2段階以上の改善,7例は歩行可能となり満足な結果が得られている.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
- 多数の米粒体を含んだ慢性関節リウマチ性肩峰下滑膜嚢炎の2症例
- 固定足の踏下圧について-1-
- 超音波検査による深部静脈血栓症に伴う血行動態の検討
- Von Recklinghausen病に合併した胸腔内髄膜瘤の2例
- 頸骨ACL付着部骨折に対する鏡視下骨接合術の経験