沖縄県における大腿骨近位部骨折の実態
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概要
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平成21年9月~平成22年1月に沖縄県内の21施設において,大腿骨近位部骨折の診断で入院加療を行った50歳以上の患者311例を対象に,性別,年齢,骨折型,受傷場所,内科合併症の有無,受傷時間帯,骨粗鬆症性骨折の既往と,骨粗鬆症治療薬の服用の有無について調査を行った.症例数は311例で,男性64例,女性247例,平均年齢82.4歳,骨折型は頚部155例,転子部153例,受傷場所は屋内160例,屋外69例,施設内79例であった.264例は合併症を有し,認知症の合併が105例と最も多く,次いで高血圧,脳血管障害の順であった.受傷は6時~11時の時間帯が最も多く,次いで12時~17時,24時~5時の順であった.全体の35%に骨粗鬆症性骨折の既往を認めたが,骨粗鬆症の治療が行われていたのは全体の12.8%であった.骨折の既往や認知症は骨折・転倒リスクの1つであり,リスクを有する高齢者への骨折予防の取り組みが必要と思われた.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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