一次修復不能な腱板断裂に対する関節鏡視下パッチ法の検討
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概要
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【目的】一次修復不能な腱板断裂に対する関節鏡視下パッチ法の術後成績を検討すること.【対象と方法】平成19年4月から平成22年3月に当院でパッチ法を行った大腿筋膜3例,テフロンフェルト1例の計4例を対象とした.手術は関節鏡視下に残存腱板を過度な緊張が加わらない範囲内で可能な限り大結節へ縫着し部分修復を行うことを基本とし,補強としてパッチを用いた.【結果】大腿筋膜を用いたものは術後1例は生着,1例は部分断裂,1例は再断裂したが,いずれも疼痛,機能,可動域ともに術前よりも改善を認めた.大腿筋膜が生着した1例では筋力の回復が著明であった.【考察】我々はパッチは部分修復した腱板に対する補強材料と考えている.術後に労働など腱板の強い修復強度が求められる症例にはパッチの生着を期待して大腿筋膜を用いたが,強い修復強度を必要としない高齢の症例では低侵襲なテフロンフェルトでも満足する結果が得られると考える.
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西日本整形・災害外科学会 | 論文
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