馬尾症候群を呈した腰椎椎間板ヘルニアの検討
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概要
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馬尾症候群を呈した腰椎椎間板ヘルニア手術症例の検討を行ったので,文献的考察を加え報告する.馬尾症候群と診断し緊急手術を行った5例(男性3例,女性2例,平均年齢37歳)を対象とし,臨床像(発症様式,膀胱直腸障害発症から手術までの期間等),手術関連項目,術後成績(JOA score,膀胱直腸障害の改善度等)に関して検討を行った.発症様式は,急性発症2例,段階的発症3例,5例中3例は尿閉や尿失禁を伴う重度障害であった.膀胱直腸障害出現から手術までの期間は2日以内が2例,3日以降が3例であった.全例初診後24時間以内に手術を施行されJOA scoreならびに排尿障害は改善していたが,3例で排便感覚の改善が不十分であった.本症においては,膀胱直腸障害発症後48時間以降の手術では機能障害残存率が高いとの報告があり,下肢症状のみならず膀胱直腸障害をいかに早く察知するかが重要である.
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西日本整形・災害外科学会 | 論文
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