観血的治療を要した肩甲骨関節窩前縁骨折の2例
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概要
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外傷性脱臼に肩甲骨関節窩前縁骨折を伴った2例を経験したので報告する.症例1は25歳男性,スノーボードにて転倒し受傷した.左肩の痛みと不安定感の持続があり,当院受診し,肩甲骨関節窩前縁骨折を認めた.観血的治療を行い,可動域制限・不安定性なく良好に治癒した.症例2は77歳女性,転倒し右肩を打撲し受傷した.他院にて右肩関節前方脱臼を認め徒手整復を行ったが,整復位保持が困難であり当院紹介となった.関節窩前縁骨折を認め,観血的治療を行った.術後,肩関節の可動域制限は残存するが,不安定感なく比較的良好に治癒した.CT画像での骨片の関節窩に対する相対比は症例1は38.0%,症例2は53.3%であり,ともに不安定性を認めた.治療方針を決定する上で,関節不安定性の有無が重要であり,関節窩に対する骨片の相対比が指標の一つとなり得る.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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