当科における脂肪肉腫の治療成績
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概要
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【はじめに】当科における脂肪肉腫の治療成績を調査した.再発・転移を認めた症例を詳細に調査し予後因子について検討した.【対象と方法】1999年から2009年に当科で手術を行い病理で脂肪肉腫と診断された症例は50例(男性24例,女性26例,平均年齢61.7歳)であった.そのうち,転移または局所再発を7例に認めた.この7症例について臨床的,病理組織学的予後因子について検討した.【結果】局所再発2例,転移7(肺4,多発性骨転移1,リンパ節1,膵尾部1)例であった.これらの脂肪肉腫の発生部位は,大腿部3例,臀部1例,背部1例,後腹膜1例,腸骨部1例であった.組織分類では,粘液型5例,脱分化型1例,高分化型1例であった.【考察】四肢発生の高分化型脂肪肉腫では,再発・転移を認めなかった.体幹発生症例や,切除縁が甘い症例で再発・転移を認めた.術前に正しく診断し,適切な切除縁を確保する事が重要であると考えられた.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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