12歳以下の小児重度外傷の治療経験
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概要
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【目的】12歳以下の小児重度外傷について調査した.なお重度外傷については,便宜上New injury severity score(NISS)16以上を対象とした.【対象】対象は8人,年齢は平均5.2(0~11)歳,全例男児であった.受傷機転は交通事故5例,農耕具による事故1例,建築現場での事故1例,虐待1例であった.NISSは平均35.8(17~75)であった.院外および来院時心肺停止が1例ずつ,院外呼吸停止が1例であった.【結果】8例中4例が翌日までに死亡した.直接死因は,急性硬膜下血腫に伴う脳ヘルニア,びまん性脳損傷,後頭骨環椎脱臼,肝損傷であった.救命し得た4例では,最終調査時に,3例は装具や杖なしに学校生活や日常生活を送っていた.【考察】高エネルギー外傷の場合,骨傷のみである症例はむしろ稀であり,他科との連携を密にする必要がある.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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