変形性肘関節症に対する鏡視下手術の治療経験
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概要
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我々は疼痛や可動域制限を有する変形性肘関節症に対して関節鏡視下関節形成術を行なっている.今回,その短期成績を報告する.症例は変形性肘関節症に対し肘関節鏡を施行し術後4ヶ月以上経過観察可能であった5例5肘で男性5肘を対象とした.手術時平均年齢は54.0歳,平均経過観察期間は14.2ヶ月であった.評価方法として,術前後の日本整形外科学会肘機能評価法(JOAスコア)および可動域,合併症の有無で評価した.JOA肘スコアは平均69.0点から91.2点に,可動域は屈曲が平均106.4度から115.6度に,伸展が平均-12.4度から-3.6度と改善が見られたが,術前可動域制限が強い症例での改善度が低い傾向にあった.術後合併症は全例なかった.変形性肘関節症に対する鏡視下手術は組織への侵襲が少なく,有効な手術法であるが,術前可動域制限が強い症例では手術手技の更なる検討が必要である.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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