高齢者上腕骨遠位部骨折の治療経験
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概要
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2004年6月から2009年7月までの上腕骨遠位端骨折の治療経験について報告する.対象は9例で全例女性,平均年齢は79.2歳(66~87)で,骨折型はAO分類A2が7例,B2,C3が各1例であった.手術方法は,ONI plateが5例,HS固定が2例,Cannulated screwが1例,K-wire固定が1例であった.術後外固定期間は平均22.8日(0~64)であった.骨癒合は9例中8例にみられた.術後合併症は橈骨神経麻痺1例,肺梗塞1例であった.最終肘関節可動域(術後平均観察期間平均12.2ヶ月)は伸展が-21°(-30~-5),屈曲101.1°(90~125)であった.高齢者では強固な内固定と早期のリハビリテーションが必要であり,ONI plateに代表されるロッキングプレートの導入によってこの問題は解決されつつあるが,骨折型によってはなお工夫を要する症例もある.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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