腰部脊柱管狭窄診断サポートツールの妥当性の検証―変形性股関節症における検出率―:―変形性股関節症における検出率―
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概要
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日本脊椎脊髄病学会より腰部脊柱管狭窄の早期診断を目的として腰部脊柱管狭窄診断サポートツールが作成された.チェック項目には下肢症状などを含むため,変形性股関節症などの下肢疾患も腰部脊柱管狭窄疑いとして検出されることが危惧される.人工股関節全置換術を行った変形性股関節症169例(男:女=28:141,平均年齢64(43-89)歳)を対象に腰部脊柱管狭窄診断サポートツールにて調査し,腰部脊柱管狭窄疑いと検出される頻度(検出率)を求め,腰部脊柱管狭窄診断サポートツールの妥当性を検証した.病歴と問診の項目のみでは検出率は39%であったが,身体所見を加味すると33%となった.病歴と問診の項目での検出率の高さは,両疾患の患者背景や自覚症状の類似性を反映し,身体所見(理学所見)による検出率の低下は腰部脊柱管狭窄診断サポートツールの身体所見の項目が股関節疾患との鑑別に有用であることを示唆している.
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西日本整形・災害外科学会 | 論文
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