若年成人の大腿骨頚部内側骨折に対する徒手整復および骨接合手術の小経験
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概要
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当院ではこれまで,若年者の大腿骨頚部骨折に対しても,高齢者と同様の整復目標で手術を行ってきた.2007年までの6年間13例中Non-Union7.7%Late Segmental Collapse38.5%と約半数に重大な合併症を認めた.さらなる治療成績の向上を得るために,2008年から65歳以下の症例では解剖学的整復位を目指した試みを始めた.2008年の1年間に65歳以下の大腿骨頚部骨折を4例骨接合手術施行した.平均追跡期間9.8カ月.症例1:59歳女性.過外反型の骨折を徒手整復し一旦は解剖学的整復を得たが術中に骨片再転位した.症例2:22歳女性.外反後屈の骨折を徒手整復し,症例1の反省をもとに再転位しないよう工夫して骨接合を終えた.症例3:61歳女性.内反後屈の骨折に対し,解剖学的整復を得て骨接合を終えたが,術後14カ月で骨壊死を認めた.今回の結果では解剖学的整復であってもわずか4例中に1例の骨壊死症例があり,今後の課題が残った.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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