下肢コンパートメント症候群に対する減張切開術の適応
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概要
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コンパートメント症候群は治療のタイミングを誤ると不可逆的な組織の壊死をおこし,切断を余儀なくされることがある.2年間に経験した下肢コンパートメント症候群の診断および治療に関し検討した.症例は9例で,脛骨近位部骨折合併が3例,軟部損傷が3例,急性動脈閉塞に対する血行再建術後が3例であった.全例で緊急に筋内圧測定を行い,8例に減張切開術を行った.2期的な皮膚移植が必要な症例もあったが,全例患肢を温存し得た.術前の筋内圧は30~120mmHgと症例および測定部位でさまざまであったが,疼痛腫脹が著明であり減張切開の適応とした.A-lineによる筋内圧測定は非常に有用で,術中も頻回に測定可能で,筋内圧0~20mmHgを目標に切開を追加,延長している.
- 西日本整形・災害外科学会の論文
西日本整形・災害外科学会 | 論文
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